症例別アドバイス:グルテン中毒
2024.10.14
原因不明の頭痛、不安症、注意欠落、多動性障害、うつ病、記憶障害、自閉症はグルテン中毒が原因かも
グルテン中毒
「グルテン中毒(Gluten Addiction)」という用語は、医療や科学的な正式な診断名ではなく、主にグルテンを含む食品(小麦、ライ麦、大麦など)の摂取によって起こる依存性や中毒的な摂食行動を指す言葉として使われることが多いです。この概念は、グルテンの特性や消化の過程で生じるペプチドの影響に基づいており、いくつかのケースで人々がグルテンを含む食品を過剰に摂取してしまう状況を説明しようとしています。
グルテンとは?
グルテンは、小麦、大麦、ライ麦などに含まれるタンパク質の一種で、パンやパスタ、ピザ生地などの粘り気を生み出す成分です。グルテンには「グリアジン」や「グルテニン」といったタンパク質が含まれ、これが食品の食感や弾力をもたらします。
グルテン中毒のメカニズムと理論
グルテン中毒については、以下のような理論が提唱されていますが、科学的なエビデンスはまだ十分ではありません。
エキソルフィン(Exorphins)の生成
グルテンが消化されると、一部のペプチド(短いアミノ酸の鎖)が生成されます。これらのペプチドの中には「グリアドモルフィン」と呼ばれるものが含まれており、これは体内で「エキソルフィン」として作用する可能性があると考えられています。エキソルフィンは、脳内でエンドルフィン(体内の自然な快感物質)と似た働きをするため、一部の人々に快感を与えることがあり、それが依存的な摂取行動につながるとする理論です。
糖質とグルテンの相互作用
グルテンを多く含む食品は、多くの場合、精製された小麦粉や砂糖などを含む高カロリーで高糖質な食品です。これらの食品は、血糖値を急激に上昇させ、エネルギーの急増と急降下を引き起こします。このような血糖値の急激な変動は、短期間の満足感を生み、再び同じような食品を摂取したいという欲求を生じさせることがあります。
*糖質方の食事にはこのような傾向があり、HIKARI健康相談所では低糖質の食事を勧めたり、サポートしたりして皆様の健康増進のサポートをしています。
快感とストレス解消
パンやパスタ、ケーキといったグルテンを含む食品は、食べた時に心地よさや満足感を与えることが多いです。これらの食品は、特にストレスを感じている時や気分が落ち込んでいる時に、慰めとなりやすく、その結果、依存的に食べる習慣が形成されることがあります。
グルテン中毒の症状
グルテン中毒は医療的に定義されていないため、特定の症状は存在しませんが、次のような行動や感覚が関連付けられることがあります。
グルテンを含む食品への強い欲求
パンやピザ、パスタなどを食べることを強く求め、食べるのをやめるのが難しいと感じる。
過食や依存的な摂取
グルテンを含む食品を過剰に摂取し、それによって一時的な幸福感やリラックスを得るが、その後、罪悪感や後悔の気持ちを感じる。
精神的な依存感
グルテンを含む食品を食べることで気分が上がると感じる一方で、それを摂取しないとイライラしたり、不安感が増すといった心理的な影響を感じる。
科学的な論争とグルテンフリーのブーム
「グルテン中毒」という概念については、賛否両論があります。科学的には、その実在や影響についてはまだ明確な証拠が不足しているため、以下の点に注意が必要です。
セリアック病との区別
セリアック病は、グルテンが免疫反応を引き起こし、小腸の粘膜を損傷する自己免疫疾患です。グルテンに対する明確なアレルギー反応を示します。これに対し、「グルテン中毒」は生理学的なアレルギーや過敏症ではなく、依存的な行動に関連しています。
非セリアック性グルテン感受性
一部の人々はセリアック病ではないにもかかわらず、グルテンを摂取すると消化不良や頭痛、疲労感などの症状を訴えることがあります。これを「非セリアック性グルテン感受性(NCGS)」と呼びますが、そのメカニズムについても完全には解明されていません。
グルテンフリー食のブーム
健康やダイエットの観点から、グルテンフリー食を選択する人が増えていますが、グルテンフリーが必ずしも健康に良いとは限らず、バランスの取れた食事を心がけることが重要です。
HIKARI健康相談所では特に脂質を多く摂る食事を推奨しており、グルテンを取らなければ健康であるかと言えばNOです。
グルテン中毒と対処法
グルテン中毒の可能性を感じる場合、以下のようなアプローチが考えられます。
1.食生活の見直し
グルテンを含む食品の過剰摂取を避け、全粒穀物や野菜、タンパク質をバランスよく摂取することが重要です。
2.グルテンフリー食の試行
自分の体がどのようにグルテンに反応するかを知るために、一定期間グルテンを摂取しない「グルテンフリー食」を試すことがあります。ただし、自己判断で極端な制限をする前に、医師や栄養士などの専門家に相談することが推奨されます。
心理的サポート
食に対する依存的な行動が心理的な要因に関連している場合、心理療法やカウンセリングを通じてストレスや感情のコントロールを学ぶことも有効です。
グルテン中毒という概念は、まだ科学的な裏付けが確立されているわけではありませんが、食べ物との関係性を見直し、バランスの取れた食生活を目指すことは健康にとって大切なことです。
HIKARI健康相談所では精神面でのサポートも行っておりますので、気になることがありましたら遠慮なくお問い合わせください。
相談したいと思ったら
あまり知られていませんが、原因不明の頭痛、不安症、注意欠落、多動性障害、うつ病、記憶障害、自閉症の殆どにリーキーガットの症状があります。
要因は「グルテン」グリアジンタンパクに対する抗体の濃度が上がることで免疫細胞を目覚めさせ脳を攻撃する「サイトカイン」が放出されるためです。
グルテンにより腸の健康を保てていない場合には、早めの対策をお勧めしています。
腸は万病のもとですから。
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